幸せのきずな

TSUTAYAで会員の切り替えでもらった無料クーポンを使って借りたDVDを見ました。タイトルは「幸せのきずな」。ストーリーはある大学教授が開発したウインク式ワイパーの特許をめぐってフォード(自動車会社)と裁判で争う男の物語です。
サンプルを渡したばかりにこの特許のアイデアをフォードに盗まれてしまう。その横暴に対し主人公が自分の主張と権利を曲げずに大企業の圧力と懐柔にも負けずに時間を浪費しながら戦い抜いていく。
最初は家族も応援しているがあまりにも勝算のない戦いにやがて最愛の妻とも別れる。
最後の場面は劇的な逆転勝利の判決の歓喜のなかにも大雨が降ってくる。主人公はその大雨をみて愛する妻と車のなかで過ごした時間を思いだす。
そういえばその大雨の日に妻と車に乗っていたことがウインク式ワイパーを発明したきっかけである。
大雨で視界の悪い窓の水滴をウインクのようにまばたきするワイパーができればもっと前が良くみえる。訴訟の勝利で、人生の視界は晴れたようにみえたが、最愛の妻は去ってしまった。
このラストシーンで妻を失った男の寂しい気持ちだけがクローズアップされた。人生の無情をさりげなく映しているのが心にくい。
そして今日は大変な猛暑のなか区民相談に歩き回った。現実は超厳しい。映画の余韻もどこかに吹き飛んでしまったが、かみさんが家にいてくれるのは大変に有難い。主人公のように家族を犠牲にしてまで主張を貫く切羽詰まった厳しい環境も誘惑もないことが救いだ。