小中連携・小中一貫教育in品川。

 今日は品川区へ小中連携・小中一貫教育の勉強に行ってきました。品川区は教育予算が一般会計予算1,223億9458万のうち22.7%にあたる277億2608万を割り当て、23区でトップクラスの予算措置をしております。又予算だけでなく、小中一貫教育を教育改革の結論として導入を果たし、教育の品川と注目を浴びています。日本では小中一貫教育を導入しているのは呉市京都市奈良市が先行しているが、文部科学省は今後の義務教育の改革の中で品川モデルを参考にしています。
 品川区がこの小中一貫教育を導入する経緯としては子供達の教育に何が必要なのか?何が課題なのかを徹底して議論と調査した結果に辿りついた結論であるというのです。最初は算数の連携教育を実践した結果、大変に効果があった。では算数以外はどうであろうか?当然、全教科、そして人間形成にとっても児童の発育に適合させて教育することは大変に好ましく、全てにわたって良い結果が出ることがわかったそうです。そして何よりも今までは、人間形成の教育は家庭の問題だと真正面から向き合うことには弱かったという反省を踏まえて、教師自身が、一貫教育導入にあたって、全てにわたって一歩積極的に踏み込む意識改革が最重要のポイントであると、品川区の教育委員会は認識したそうです。
 品川の教育課程の特徴を簡単に述べます。学習の習熟度は個人により能力差があります。その能力差を中学に入るまでにどれだけ小学校でフォローするのか、算数で言えば、少なくとも基礎になる九九、計算は最低限習得させて中学に入学させたい。そういった観点から4年生までに基礎学力が習得できるよう、徹底して反復を行い、独自の指導要綱、独自のカリキュラムによって教育を進めています。5年生からは7年生(中学1年)までは個人の習熟度別にその児童にあった教育をグループを別に実践し、個々の持っている能力を引き出すように工夫しています。その後、8年生(中2)、9年生(中3)では自学自習を重視し、自分で課題を発見し、学習する能力習得に力点を置いています。その結果、最後の2年間で、社会科では論文作成を教育の成果として全員挑戦するとのことです。
 板橋では現在教育予算は223億9700万で一般予算1621億5000万の13.8%です。額でもパーセントでも品川には及ばない。板橋区の教育改革はICPという学校が自主的に改革を行う改革を実践しています。例えば、学校が2学期制を主体的に導入するのであれば、教育委員会はその改革を後押ししますよ。というのが板橋の教育改革の形だ。しかし昨年一年間で学校改革にどれだけ具体的に取り組んだのか、残念ながら、私は事例ではっきりと把握していない。現場の先生は大変な努力をされている。品川でも板橋でもその教員の努力には大差はないはず。もし同じ公的教育を受けながら差があるとすれば、その差がなくなるように努力をしなければならないと思う。
 隣の芝生は青く見えるという言葉は私は好きではない。しかし、錯覚ではなく具体的に違いと差があるのであれば、素直に改めなければばらない。私は板橋区にもこの小中連携教育、小中一貫教育を導入したいと思う。