農民工

中国農民工のドキュメント「遠い絆」という番組を見ました。中国の農民工医療保険に加入できないし、都会に戸籍を持つことができない。貧しい村には仕事もなく生きていくためには毎年出稼ぎに行かなくてはならない。そうして都会の繁栄は維持されている。一方で貧困の連鎖から抜け出るためには教育を受けて良い仕事につくしか手立てはなさそうだ。番組では娘の高校の教育費を工面するために義理の父親が育児中の同居の若い嫁に対して出稼ぎを促す。もちろん息子も出稼ぎに出たままである。嫁は舅の要請に「ただ家にいても仕方ない。」と悲しげな笑顔で同意する。別れの日子どもはわけもなく「ママの側にいたい。」と泣いていた。高校生の義理の妹と若い嫁はお互いをいたわりながら手をさすり涙した。そしてもう一つの家族の事例が紹介された。子どもの手を手術するための費用30万円を工面するために両親が一年中家を出ている。残された子どもは極貧の生活で老夫婦が面倒をみている。老婆が高血圧になっても病院には「絶対に行かない。孫のために無駄な金は使うな」といっている。そしてその光景を子どもは悲しそうににみている。二つの家族のドキュメントは切なく涙が止らない。中国の調和社会の現実は大変に厳しい。格差のない社会保障と教育が行き届いた社会を実現させるために日本の協力が必要だ。自身の思いとして将来は中国に対して教育への貢献をして行きたいと深く心に期した次第です。