しばし板橋の歴史を想うの続き。

 その次に訪れたのが松月院。開基は武蔵千葉一族の千葉自胤。下総千葉氏との骨肉の抗争を繰り返す波乱万丈の生涯。幕末の西洋砲術家高島秋帆がこの松月院に本陣を置き大砲の実弾演習が行われる。勝海舟もこの砲術を板橋で学んだのではないか?朝廷と幕府の公武一体を目指し、和宮が板橋に投宿し江戸に降嫁していく史実も有名である。江戸が大火に沈んでいくのか、それとも無血開城するのか。西郷が指揮する連合軍がその動向を窺い駐屯をしたのもこの板橋である。のどかな田園の風景の中に板橋は中世、幕末、近代、現代の戦乱の歴史変革期には突如表舞台に表れる。そして戦後60年。平成の大変革期に今再び板橋の出番が
きたようだ。